明日の有馬記念、勝利する馬は? 設立エピソードも語ります

 明日はいよいよ中央競馬の総決算といえるドリームレース「第68回有馬記念中山競馬場芝2500メートル」が行われます。

 このレースは1956年にファン投票で出場選手を選出するという「プロ野球オールスターゲーム」にヒントを得て、当時の日本中央競馬会理事長である有馬頼寧氏がファン投票による出走馬を選出して、中山競馬場の芝2600メートルで競わせる重賞競走を設立することを決め、1956年末の12月に「第1回・中山グランプリ」を開催し、蛯名武五郎騎手騎乗のメイヂヒカリが勝利して、栄えある第1回中山グランプリはレース的にも成功に終わりました。

 しかしその興奮が冷めやらぬ17日後の1957年1月9日に有馬頼寧理事長は急性肺炎によりこの世を去ってしまいます。

 日本中央競馬会有馬頼寧理事長の業績をたたえるため、その年の第2回から「有馬記念」に名称を変えることになりました。

 施行距離は設立時の1956年からシンザンが勝利した1965年までは芝2600メートルでしたが、1966年からは芝2500メートルに距離変更して現在に至っています。

 2年連続で勝利した馬はスピードシンボリ(1969年と1970年)、シンボリルドルフ(1984年と1985年)、グラスワンダー(1998年と1999年)、シンボリクリスエス(2002年と2003年)の4頭で、2勝した馬はオグリキャップ(1988年とラストランの1990年でした)と、2011年のクラシック三冠馬であるオルフェーヴル(2011年と2013年)の2頭です。

 騎手の最多勝利は池添謙一が4勝で(2009年のドリームジャーニーと2011年・2013年のオルフェーヴル、2018年のブラストワンピース)、3勝を挙げた武豊機種と田原成貴元騎手、岡部幸雄元騎手の3人を1勝上回る成績です。

 調教師では池江泰寿調教師が2009年のドリームジャーニーと2011年・2013年のオルフェーヴル、2016年のサトノダイヤモンドと4勝を挙げています。

 有馬記念を連続で勝利した調教師は藤沢和雄調教師で、2002年と2003年にシンボリクリスエス、2004年にゼンノロブロイで勝利し、3年連続で有馬記念制覇を成し遂げています。

 現在のレコードタイムは2004年のゼンノロブロイがマークした2分29秒5で、これは中山競馬場コースレコードであり、19年たった今でも破られていません。

 今回の有馬記念はイクイノックスの引退後にどの馬が中央競馬を引っ張っていくのかを決めるレースでもありますが、中にはタイトルホルダーのように引退レースとして出走してくる馬もいます。

 最後に付け加えますが、親子2代で有馬記念を制した馬は、シンボリルドルフトウカイテイオーハーツクライリスグラシューディープインパクトジェンティルドンナサトノダイヤモンドキタサンブラックとイクイノックスの4組・5頭です。

 最多優勝種牡馬サンデーサイレンスの5勝で、マンハッタンカフェゼンノロブロイハーツクライディープインパクトマツリダゴッホの5頭が勝利しています。

 明日の有馬記念で勝利する馬はどの馬でしょうか?

 3歳の精鋭といえるクラシックホースの皐月賞馬のソールオリエンスか、もしくは今年のダービー馬のタスティエーラか、昨年のダービー馬であるドゥーデュースが古馬の意地を見せるかが注目となっています。

 第68回有馬記念は明日15時40分に中山競馬場芝2500メートルで行われますので、テレビ観戦する方もこの目に焼き付けましょう。